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2016年 05月 01日
写真左:支援金のお願い (福岡・西公園浴場にて掲示) 写真右:支援報告の様子(福岡・西公園浴場ロビー) 当日、熊本の天気予報は小雨。当初、世安湯(熊本市中央区)では初回の瓦礫撤去作業を予定していたものの、前日には何よりも安全を優先しよう、と延期を決定しました。とはいえ、既に日程をあけていて、支援金を集計したばかりでどうしようか、と現地に相談したところ、世安湯を普段から応援している同じく世安町の「ゲストハウス阿蘇び心」さま(撤去作業のとりまとめ)のご厚意で、「ちょうど疲れもたまってきたので、僕たちや世安湯さんも交えてせっかくだからお昼を食べませんか」とお誘いいただき、博多を早朝に発ちました。 いつもの見慣れた熊本駅前(上写真・左)に安心したのも束の間、すぐ先の橋が補修工事で封鎖されています。迂回しながら、結局30分遅れでの到着となりました。「ゲストハウス阿蘇び心」(熊本店、阿蘇店の二店舗経営)熊本店では、ブロック塀が崩れた状態で看板には「支援物資あります!無料配布」の貼り紙です。(上写真・右) 【ゲストハウス阿蘇び心】(当日の様子) http://asobigokoro-k.jugem.jp/?day=20160424 支援金と想いの詰まった貯金箱を手に、「みなさんを励ましたい。力になれたら」と向かいましたが、玄関には到着を待ってくださっていたみなさんの笑顔と美味しそうな手巻き寿司。(上写真・左)結果的には、こちらのほうが励まされてしまったわけです。 「いただきます。」 4月14日夜の前震(M6.5・最大震度7観測)以降、それぞれの店舗でお客さまへの対応や炊き出しに追われていたので自分たちのことそっちのけで地域のためにフル回転の毎日だったそうです。震災以降、初めてゆっくり顔をみながら食卓を囲むひととき。「みんな、それぞれの場所で自分たちの役割を全うするのに必死。今日くらいはお互いの顔をみて労い、話しながら笑って食べたかった」と「ゲストハウス阿蘇び心」のオーナー吉澤さま。心のこもった美味しい手巻き寿司をこしらえてくれたのは、手前で黒いTシャツを着ている料理長の「わーちゃん」です。(上写真・右)実は彼女、元々地元の青森でゲストハウスの開業を目指していて、そのための研修先として「ゲストハウス 阿蘇び心」の阿蘇店に4月から加わった矢先に被災。翌日から、損壊が激しい阿蘇店のある地域への炊き出しに「料理長」という肩書きを得て大活躍していました。料理の腕と優しくて大きな笑顔。詳しくは「阿蘇び心ブログ」をご覧いただきますが、この昼食に至るまでの世安湯さんや「ゲストハウス阿蘇び心」さまのお話を聞きながら、本当に優しいひとたちのその更に先を見据えた強い眼差しをはっきりと感じることができました。 旬を迎えた柔らかい歯ごたえのアスパラガスのおひたしや味がしみこんだ肉じゃが。みなさんのお顔をみれた喜びと、あったかいおもてなしに箸がとまらなかったです。翌日(25日)、福岡や鹿児島からの仲間に支援物資の野菜やお米などをトラックで届けてもらうので、私からは普段から愛飲している青汁パックや手作りのお菓子、ドライフルーツや出汁パック、雑貨などを差し入れました。「臭いでしょう、私たち」と世安湯夫妻。前震以降、余震が続くなかでいち早く県内の各浴場への状況確認と対外的な発信を行い、被災したみなさまへの無料入浴実施を敢行した事務局のおふたり。「阿蘇び心さんから『いつでも頼ってください』と言われたとき、安心してどれだけ救われたかわからない」とひとこと。 前震直後、各浴場へ安否確認を行いながら「さあ、私たちも明日みなさまを笑顔でお迎えしよう」と支度していたという女将の由美さん。写真の通り、16日未明の本震(M7.3・最大震度7観測)で煙突の上部が折れて浴室天井から内部へ落ちてきて建物が損壊。(上写真・右)止むを得ず、休業となりました。身に染みたのは、このときのエピソード。毎日、熊本銭湯のホームページには最新情報を事務局から掲載していたものの、既に「無料入浴」の情報がインターネット上を駆けめぐって拡散された直後。リンク元(ホームページのアドレス等)が切られた状態で、拡散された情報の文字部分だけが広まったこともあり、休業中の店舗にはお湯を求めるお客さまからの問合せの電話や来店が続き、その対応に追われたのだとか。(上写真・左)有事ですので、いつでも情報自体は変更となる可能性があり、「正しい」だろう最新情報を得るためにも情報元も併せて記載することは、遠くから支援する我々の基本ネチケット(ネット上のエチケット)だと心から痛感しました。 後ろ(右からオーナーの吉澤さん、料理長のけいこさん、スタッフのかた) 前(世安湯の坂崎夫妻) 当初、現地で撮影できるような状況でなければ一枚も撮影しないで戻ってこよう、と考えていました。支援金を託してくださったみなさまには、できるだけ文字で伝えられることを伝えれば大丈夫だと。しかしながら、みなさんから「どうぞ」と笑顔で快諾いただきました。大変な有事にも関わらず、変わらず優しい笑顔で笑ってくださいました。「みなさまからいただいた支援金をありがたく活用させていただきます。」(世安湯・坂崎夫妻) 女将の由美さんが手にお持ちの貯金箱。福岡を発つ際、小さな子豚の貯金箱を持って向かいました。前震(14日)の翌朝、西公園浴場の末益さまと支援金箱を用意することを決めて雑貨屋さんで買い求めた小さな貯金箱です。西公園浴場では、既に女将さんが箱を手作りしてくださっていたので、この貯金箱は現地への橋渡しに使うことにしました。 みなさん、連日の対応や炊き出しで疲労もたまっています。それなのに、食卓の話題は途中から自分たちのことはそっちのけで、地域であたたかい食事やふれあいを求めていらっしゃるお年寄りの方々へのごはんの提供やブルーシートの無料配布についてです。悲しいことですが、ブルーシートを敷いてあげます、と困っているお年寄りに高額で売りつけてゆくという実際の被害も。憤りつつも、これ以上被害を増やさないためにも世安湯に立ち寄るお年寄りのみなさんとの立ち話やお困りごとを聞きながら情報をすくいあげて、本格的に「ゲストハウス阿蘇び心熊本店」を炊き出しやまちの支援本部として動かそうとなさっているオーナーの吉澤さんのところに集まる全国からの物資とうまくつなげよう、という結論になりました。 食後には、短い時間ではありましたが、ぶらぶら体操(身体の緊張、むくみを取る)や手首まわりの血流を活性化する動きなどをレクチャーしました。(東日本大震災の際には関東の避難所で同じようなマッサージボランティアに従事した経験があります)「気もちよくて眠くなってきた」とよろこんでくださって、とても嬉しかったです。 玄関からみたら、一見大きな損壊が見当たらないのですが、シャッターは閉まったままで休業を知らせる貼り紙です。ところが、右手の通路を抜けて裏手にある駐車場に出ると、ブロック塀がバタンと手前に倒れています。(上写真・右上)斜めに大きな地割れが起きていて、強いエネルギーがその流れに沿って発生していたことを物語っています。ブロック塀が散乱するそばには、蓬(よもぎ)の若葉が太陽にむかって伸びています。(上写真・右下)「菖蒲湯には、よもぎだから生えているのを見れてうれしい」と女将の由美さん。今年の五月五日は、叶わないかもしれないけれど、力強く根を張っている植物は、来年への希望そのものに思えました。 今回は雨予報ということで、作業を事前に中止しました。結果的にはそのおかげで、みなさんがゆっくりとくつろぐ場に同席し、冷静に現地をみるということができた時間になりました。(内部は現時点では危険、ということで外からの撮影になりました)尚、翌日には熊本市内で炊き出しを実施なさいました「おたがいさま食堂」(有志による活動)のみなさまから、「ゲストハウス阿蘇び心」さんと世安湯さんへお米や野菜、加工食品等を二トントラックで運搬、ご提供いただきました。「ゲストハウス阿蘇び心」さんのブログをご覧になった中心メンバーの方々からのご厚意に心から感謝致します。現地では、被災者でありながら同時に「支援者」でもあります。現地でも、必死に地域を支援している姿をあちこちで確認することができました。 銭湯は、地域にとって宝物でありくつろぎとコミュニケーションの空間です。熊本銭湯の事務局である「世安湯」さまへの支援を中心に、長く地道に応援を続けたいと思っています。ひいては、私たちが日頃から応援している銭湯にとっても有用な情報共有になり、各銭湯においても「明日は我が身」という危機管理への一歩となるだろうと信じています。 「暮らしに銭湯を。」 私たちがいつも大切にしている合言葉を胸に。拙文ではありますが、現地報告(第一回目)と致します。5月4日(水)に瓦礫撤去作業を予定しております。 【追記】 このたびは、熊本銭湯の支援金活動にご協力いただき、誠にありがとうございます。2016年4月22日(金)22時時点の集計にて、総額 117,800円となりました。 福岡:西公園浴場・とらきつね(福岡市) 愛知:杉戸浴場(一宮市) 埼玉:喜楽湯(川口市) 翌日、4月23日(土)現地に上記全額を第一弾として届けることができました。西公園浴場ロビーでは、熊本銭湯マップと共に同じ内容にて掲示しています。同じく支援金にご協力いただきました杉戸浴場さま、喜楽湯さま、とらきつねさまにも報告資料をお送りしてあります。貴重な毎日のお風呂銭のお釣りや両替の際に募金してくださった、ひとつひとつが大切な想いです。本当にありがとうございます。現在も引き続き、支援金活動を行っております。みなさまのご支援、よろしくお願い致します。 (文責:masami)
by yunotashinami
| 2016-05-01 00:00
| 「暮らしに銭湯を。」
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