先日ギャラリーで、「オフロ・アート〜銭湯の背景画」という展示の図録を
入手しました。湯船に浸かりながら富士山の絵を鑑賞する独特のスタイル
を「アート」と捉え、現役背景画家3人の公開制作と展示、さらに現代美術家
に作品の制作を依頼して「現代版銭湯背景画」までつなげる、という02年
開催の展示だったようです。非日常を体感する、といった点では美術館も
銭湯も同じかもしれません。裸で絵を鑑賞するなんてありえないし、そう
思うと銭湯自体がとても不思議な空間に思えてきます。いろいろな視点から
世界を見ている人がたくさんいるのだなと分かると元気が出ます。
(伊藤絵里子)