はじめまして。
新しくメンバーに加わりました「やすよ」と申します。自己紹介がてら、一番好きな銭湯のお話を。さほど多くの銭湯を訪れたこともないのですが、少ない中でも「一番好きな銭湯」となるとやはり悩みます。
悩んだ結果、大田区の大正湯さんを一番好きな銭湯に挙げさせていただきます。大正湯さんは、女湯にだけですが、小さな露天風呂があります。露天風呂は道路のすぐ脇に作られていて、お湯につかっていると塀越しに道路側の色々な音が聞こえてきます。
例えば、帰宅途中のハイヒールの音。近所の奥様方のおしゃべり。スピードを上げて走り抜ける自転車の音。遠くから聞こえてくる赤ちゃんの泣き声。
もともと、銭湯は日常の生活に寄り添ってきた存在だと考えています。ハレとケで言えばケ。日々の暮らしに、街のお風呂屋さんが自然に馴染んでいる生活。
お風呂屋さんに通う道すがら、沈丁花の匂いに足を止めたり、脱衣所のロッカー上に飾られた生花で季節を感じたり、あたたかいお風呂を求めてやってくるお客さん全ての毎日と隣り合わせで静かに建っている銭湯。
私の理想とする銭湯の形を思い出させてくれる露天風呂がある大正湯さんは、私にとって原点ともいえる銭湯なのです。
(やすよ)